「着物を着て、新年の活気あふれる浅草へ」

今年は着物を着る機会を増やしたいと思い、お正月に着物を着て浅草に行ってきた。
やはり、着物を着ると背筋がスッと伸びる感じがする。
日本人女性としてのDNAが疼く感覚を感じ、美の感性が刺激され、
所作も自然と女性らしくなるから不思議だ。
着物は皆さんご存知のように平面の布を身に纏っていくのだが、中でもとりわけ
「結ぶ」という作業を繰り返していくということが、大きな特徴だと思う。
「腰紐を結ぶ」「帯揚げを結ぶ」「帯を結ぶ」「帯締めを結ぶ」「髪を結う」
全てにおいて「結んでいく」作業を重ねていくのだ。
きちんと整えて、結んでいくという作業の積み重ねが美しい着付けにつながる。
自分の身体に沿わせて、丁寧に結んでいくことは簡単なようでとても難しく、
きちんと結んだつもりが緩んできたり、曲がっていたり…。
まるで「人様とのご縁の有り方のよう。。。」と着物を着るたびに思う。
今回は、浅草という場所を考えて、ちょっと“粋”な感じの縞の着物に黒の帯を合わせた。
小物は、キリリと赤のかんざしをポイントにし、ネイルも合わせて赤のワンカラー。
髪は、すっきりと結い上げシンプルにまとめたのがポイント。
粋を成立させるには、どこかに清潔感を感じさせることが大切。
乱れた髪だと、とたんにだらしない印象になってしまうから気をつけたい。
「粋」を言葉で説明するのはなかなか難しいが、着物でいうと江戸好みと言われ、
どちらかというと渋めの色やシンプルな柄が好まれた。対して「はんなり」は
京都の美意識が反映されたものといわれ、淡く優しい色調や華やかな絵柄が特徴的だ。
お洋服のコーディネートでいうと、クール系か、かわいい系といったところだろうか。
そういう意味では、着物だからと言って特別に構えなくても、普段の自分の
洋服の好みと同じように、クール系でいきたいのか、かわいい系がいいのかを
まず決めることが自分好みの着物コーディネートに近づく第一歩だと思う。
あと、着物のコーディネートを考える上でお薦めなのは、昔の日本映画を見ること。
藤純子(富司純子)主演の「緋牡丹博徒」シリーズや梶芽衣子主演の「修羅雪姫」は、
着物や帯の合わせ方や髪型のみならず、メイクを含めた粋な女性の着こなしを教えてくる。
やはり、着物は着慣れた感じをどうだせるかが重要なので、着物のコーディネートを
より多く見ることからはじめるといい。
そして、自分好みのティストがわかってきたら、親身になってアドバイスをしてくれる
お店を探そう。
私のお薦めは、表参道にある「着物屋くるり」というお店。
着物本来の良さと現代の感性をうまくミックスさせた提案が上手で、
着物初心者でも丁寧に教えてくれる。
さらに着物姿の女性がより美しく輝いて見えるという意味では、
優しくエスコートしてくれる殿方が横にいるのがベストだろう。
旬の話題で例えるなら、結婚発表の席で北川景子さんを優しくエスコートしていた
DAIGOさんのような。。。(笑)
着物は着慣れないと歩きにくく、物を取ったりするのも不便なところもある。
しかし、傍らに優しく気遣ってくれる殿方がいたら素直に甘えることができる
のも着物の魅力だと私は思う。
時には、そのような不便さが男と女の距離を縮めるのだ。
ある意味、着物を着た女性の特権かもしれないが、草履の歩幅に合わせて
普段よりゆっくり歩いてくれたり、段差を気遣ってもらうのも、
女性として大事にされているようで、なんだかうれしいものだ。
外見だけでなく内側から女性らしさが湧きだしてくる“着物ビューティ”。
バリバリ仕事をしていて男性に甘えられないという女性の方こそ、
一度試してみてはいかがだろう?